社員紹介村西 豊

─ 現在のお仕事について教えてください。

村西:現場で掘進機操作と、技術開発を担当しています。掘進機から超高圧ジェットで地盤改良と地中障害物の切断を行う技術は、当社が10年ほど前から実用化に取り組んできた技術で掘進機のオペレーションを、開発の初期から担当してきました。今は東京都内で、ゲリラ豪雨などの際に地上が冠水しないようにするための地下貯水用のトンネルをつくる工事を担当しています。

私の役割としては、超高圧ジェットの噴射の判断と指示を行うチーフとなるオペレーターで機械の運転担当や材料の作液担当、データ管理担当など各ポジションの状況を常に把握し、安全・確実に作業進行することが求められています。

─ 仕事のやりがいや魅力は何ですか。

村西:それは、まずは何と言っても、自分たちで世界に誇れる、社会に役立つ土木技術を産み出してきたことです。今まで地下で掘削している際、地中障害物に遭遇したら、地上から掘り起こして撤去するか人が掘進機の前に出て撤去するといった危険作業しかなく、それでもダメな場合は、その管路は諦めるしかありませんでした。それまでの工事が無駄になりますし、コストも工期も拡大してしまいます。それが、超高圧ジェットの実用化により、地下工事でどのような地中障害物に遭遇しても、初期の設計通りの管路が敷けるのです。地下の推進工事を大きく進化させたことは間違いありません。

でも、ここまでの歩みは大変でした。開発当初は掘進機から超高圧ジェットを噴射する技術の完成度が低く、問題は山積みで一歩一歩完成度を高めてきました。

─ 今後の目標や夢を教えてください。

村西:個人的には現場工事の手応えの大きさに満足感を覚える一方で、今の技術をさらに進化させていきたいという思いがあります。まだまだ工期の短縮や施工費の縮減、など、解決すべき課題はたくさんあります。

また、超高圧ジェット技術を任せられるエンジニアの人材の育成に力を入れていきたいと考えています。現場で適切な対応ができるオペレーターになるまで、数年はかかります。指導は簡単ではありませんが、若いエンジニアが育っていくのを見るのは、それはそれで嬉しく感じられます。まだ少数精鋭であるだけに、このように一人一人に求められることが本当に多い会社です。そして、私は今日も地下現場で地中障害物切断の手応えを日々感じつつ、技術の進化やエンジニア育成にも思いを巡らせています。